保護者に見せる行事はもうおしまい?子ども達の興味を拾いながら発表会を楽しむ方法

こんにちは!ayaです!
いつもお手に取っていただき
ありがとうございます。

運動会も無事終わり、
一息ついている頃でしょうか?

さて、行事が終わり次第すぐ
次の行事準備がやってくるのが
教育機関の忙しいところ。

運動会の次にやってくる行事、それは…

生活発表会です。

その中でも特に私が好きな
劇遊びについて今回は
お話ししていこうと思います。

昨今、保育者内でよく話題に上がる

「保護者に見せる行事問題」

保育士が全て筋道を立て、保護者が写真を撮りやすいような配置や映える衣装を考え…

そんな部分に重点を置いて
行事をしていないですか?

確かに集団行動を学ぶの場として
列になって歩いたり、声を合わせて歌ったり

そういう部分の成長を見ていただける
絶好の機会ではありますが、

行事のための付け焼き刃な

保育士が教え込んだ、子どもにさせる行事が本当に必要でしょうか?

緊張しやすい子ややりたくない子を
無理に引っ張ってきて、

保護者に見せる行事は本当に必要でしょうか?

様々な疑問が残りつつも

「じゃあ、今年から発表会やめよう!」

と、保育士1人の一言で
どうにかなるわけでもないので

できるだけ、子どもが主体となって
楽しんで行えるような発表会のあり方を

私なりに、これまでの経験を通して模索してみたので、何か参考になれば幸いです。


まず、第一に子どもたちは
新しいことが大好きです。

特に3歳以上児ともなれば、
去年の行事を記憶しているので

「発表会」の3文字を発しただけで
てんやわんやの大騒ぎ。

あれやりたいこれやりたいと
口々に話をしてくれます。

子ども主体と言っても、子どもたちだけで「さぁどうぞ」と言って放任して見ているだけでは、まとまらず大変なことになるのは容易に想像がつきますね。

また、やりたくない子は徹底的に参加しません。

そこで試されるのが私たち保育士の援助です。

生活発表会に向けて急ピッチで
子どもたちと話を煮詰めるのも良いのですが、

劇遊びに至っては4月からの生活や遊びに工夫をしておくところから、行事準備は始まっていると私は考えます。

今回はわかりやすく11月の発表会に向けた

「浦島太郎」の劇遊び

を例にとって、

4月からの流れを以下に
書き記してみたいと思います。

4月 興味を増やす

まずはじめに、子ども達の興味感心を増やし「好き」を広げる必要があります。

春先はまだ生活に慣れることに
手一杯な子ども達。

遊びの中で、

「こんなおもしろい絵本があるのか」
「こんな心踊る音楽があるのか」

と一人一人が気づけるような
環境づくりを心がけます。

ここの工夫が

「今年の劇どうしようか?」
という後の話し合いをするために生きてきます。

「浦島太郎」「桃太郎」「赤ずきん」など様々な童話を置いておくだけでなく

一緒に読んでみたり、集まりで読み聞かせをしたりして


子ども達にストーリーを知ってもらいます。

読み聞かせをする時はできるだけ
登場人物になりきって、

身振り手振りや視線なんかもつけながら
ドラマチックに演じてあげると、

子ども達もだんだんと物語のキャラクターになりきって大胆に遊ぶ姿が増えてきます。

そんな子ども達のなりきり遊びの中で
出てくるセリフや想像したストーリーを

「それいいね!」と拾って、
保育士もその輪の中に入り
人的環境として作用することで、

だんだんと演じることに対して
楽しさを感じられるようになってきます。

5〜7月 興味を知る

子ども達の「好き」が増えたら、
それぞれが何に興味を持っているのか
把握を始めます。

「あの子は絵を描くことが得意」
「あの子は体を動かすことが好き」

など、一人一人の興味感心を知り
さらに広げてあげる工夫をします。

なんとなく子ども達が浦島太郎の話に
興味を持つ子が多かったため、

「海」をテーマに塗り絵を用意したり、
歌詞を貼ったり音楽を流したり
して

日常の中で雰囲気を感じられるよう
工夫しました。

8月 興味を深める

ここで一度大掛かりな仕掛けを
子ども達に提示します。

「この部屋を竜宮城にしよう!」

この提案は保育士発信ではなく、
お友達発信であることを伝えると
子ども達の興味はさらに深まります。

「昨日〇〇ちゃんと相談してたんだけどね…」と名指しで話し始めると

「ここを乙姫様のステージにして、
ここを魚釣りのコーナーにする!」

と自然に話が盛り上がりました。

今回はみんなで

「ご馳走」と「魚釣りコーナー」を
作ることになりました。

「乙姫ステージ」は机の配置も変わる
大掛かりだったので、

保育士のタイミングで準備が整い、
「安全が確保できる時のみ」という条件で子ども達が自由に使えるようにしました。

9月 興味を絞る

「浦島太郎」「海」をテーマに
子ども達の士気が高まると共に

保育士が劇遊びに繋げる時に悩むポイントもそろそろ顔を出し始めます。

「亀が空を飛べばいいんじゃない?!」
「悪者が出てきてやっつけよう!」

など、想像力豊かなのは素敵なのですが
だんだんと手がつけられない方向に向かうことも…。

そんな子ども達の発言を無視するのではなく、「いいね」と受容した上で

うまくストーリーとしてまとめたり
充足感を与えたりするのが保育士の腕の見せ所。

チームのリーダーとして、話をまとめられる子を数名ピックアップし、

自分のチームでは何が行われているか
小単位で話し合いをします。

「乙姫ステージでは『アイドル(星の子)』踊りたいって子がいっぱいいるよ!」

「魚釣りコーナーは最近マグロが出てきて、釣り上げたらご馳走コーナーで
コックさんが料理してくれるんだよ!」

と子ども達の動向を把握し、ストーリーを大きく外れない程度に、その部屋独自の新しい物語の構想を練ります。

さらに日常の遊びの中では、
少しずつ環境を遊戯室にも広げ

大きなステージで踊ったり、魚釣りコーナーの場所を増やしたりしてみましょう。

10月 興味を集約する

さあ、いよいよ大詰め。

保育室や遊戯室でみんなと一緒に
演じることを楽しみます。

大体のストーリーの流れが分かっていればセリフの一言一句まで合っていなくても大丈夫。

生活の発表であることを忘れずに、

「今の笑顔素敵だった!」
「大きな声聞こえたよ!」と

「誰かに見てもらうの嬉しい!」
という気持ちを育てながら、
できるだけ”指導”にならないよう気をつけます。

また、本人を褒めることで

周りの子にも間接的に「素敵な表現」
について知らせることができ、

自然と全体の結束力は強くなります。

保育士も一緒に楽しむつもりで
時に子どもの声を拾ってセリフを書き換えたり

お客さんに徹して笑ったり、
真剣な眼差しで見つめたりしながら

子どもが「役」になりきれるよう
柔軟性をもった関わりを意識して
みてください。

その上で、立つ位置やタイミング、
姿勢、声の大きさなど、

整えてあげられるところは、
保育士が環境や視線などを
上手く使って誘導してください。

(立つ場所にテープを貼る、ピアノで合図する、保育士が後ろに下がって「ここまで聞こえるかなー?」と声をかけてみる、など)

さあ、あとは本番に向けて楽しむのみ!

子ども達の集中力も考慮して
時折「今日は自由に遊ぶぞー!」な日も
設けながら

まずは保育士が一緒に楽しむ姿勢を
忘れないでくださいね!


以上、色々な話をしてきましたが
わたしなりの劇ごっこまでの流れでした!

いくつになっても子ども達の素敵な
感性や表現力に触れて感動して

保育士自身もずっと童心でいられる

そんな魅力的な仕事はそうそうないです!

日々の保育も、定期的な行事も
「楽しい!」気持ちが根底にしっかりある関わりをしていけたら良いなと思っています。

最後までお読みいただき
ありがとうございました😊


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